一粒一滴
寺田一清先生が、その広範な読書遍歴から(読書だけではなさそうですが)心に残る言葉をカードに書き貯めておられたものの中から、セレクトされたという101の名言集。
なじみのあるものから、今の私にはまだまだ全く解読不能なものまで。
学びを重ねながら折々に読み返してみたいものです。
で、タイトルの「一粒一滴」は、新井奥邃先生の言葉から来ているようです。
神の道は口上に在らず、又形式に在らず。
実悦実楽に在り。而して是れ人に於て多量のものならず、
只一粒一滴、而して足る。
足らざるなきなり。
(奥邃広録)
これまた、私にはまだ理解できていませんが、食時の観念にあった「一滴の水にも・・・一粒の米にも・・・」に相通じる所があるのかしら?と同時に巡り合った言葉として、気になっております。
さて、この「一粒一滴」の中で、一番心に残ったのが、以下の言葉。
内容もさることながら
(無名人語録)とあり、「どなたの言葉か知りませんが、通りがかりのお寺の塀の掲示板に書いてあったものです」と。
通りがかりに目にした言葉も、書き留めておられたのですね、というのに感動です。
あるべきように
下駄をそろえる
自分の下駄も
誰かの下駄も
玄関の下駄も
便所の下駄も
(無名人語録)