心と身体と頭を鍛える!

日々0.2%の改善を記録して、自分をちょっとずつ成長させていきたいと思います。

西郷南洲翁遺訓/西郷南洲のことば

鹿児島旅行の前に読了しようと思っていた、西郷南洲翁遺訓、ようやく読了することができました。

 

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①「西郷南洲翁遺訓」は、原文に現代語訳と言葉の背景が書かれており、②「西郷南洲のことば」は素読用に仮名がふられた原文に寺田先生の解説。

 

ということで、この2冊を、

①のタイトルを見てから、②で原文を素読。①の現代語訳と言葉の背景を読んで、②の解説を読む、という感じで、一条づつ交互に読んで、ようやく理解が進む、という感じ。

 

いずれの本にも書かれているのですが、この遺訓の編纂にあたったのが、薩摩藩の人ではなく庄内藩の人。戊辰戦争で敗戦した庄内藩に寛大な処遇をしたのが西郷隆盛の指示、というのを知った庄内藩士達が、西郷さんのファンになり、折に触れて西郷さんが語った言葉を書き写したりしたのが遺訓誕生の物語・・・というだけで、西郷さんがどんな方だったか分かりそうです。

 

心に残った言葉から、いくつかを。

 

・万民の上に位する者、己れを慎み、品行を正しくし、驕奢を戒め節倹を勉め、職事に勤労して人民の標準となり、下民其の勤労を気の毒に思う様ならでは政令は行われ難し。(第4条)

 

・何程制度方法を論ずる共、其人に非ざれば行われ難し。人有って後方法の行わるるものなれば、人は第一の実にして、己れ其人になるの心懸け肝要なり。(第20条)

 

人を相手にせず、天を相手にせよ。天を相手にして、己れを尽くして人を咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬべし。(第25条)

 

・命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、仕末に困るもの也。此の始末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業は成し得られぬなり。(第30条)

 

・誠意をもって聖賢の書を読み、其の処分せられたる心を身に体し心に験する修行を致さず、唯箇様の言、箇様の事と云うのみを知りたるとも、何の詮無きもの也。・・・聖賢の書を空しく読むのみならば、譬えば人の剣術を傍観するも同じにて、少しも自分に得心出来ず。(第36条)

 

・翁に従って犬を駆り兎を追い、山谷を跋渉して終日猟り暮らし、一田家に投宿し、浴終りて心神しと爽快に見えさせ給い、悠然として申されけるは、君子の心は常に斯くの如くにこそ有らんと思うなりと。(第40条)

 

見取り稽古から脱却し、日々実践を積みつつも、心の「ゆとり」を失わずにいきたい。