坂村真民 詩集百選
どれもこれもいいですが、1つだけ選んでみました。
タンポポのように
私はタンポポの根のように
強くなりたいと思いました
タンポポは
踏みにじられても
食いちぎられても
泣きごとや弱音や
ぐちは言いません
却ってぐんぐん根を
大地におろしてゆくのです
私はタンポポのように
明るくい
生きたいと思いました
太陽の光をいっぱい吸い取って
道べに咲いている
この野草の花をじっと見ていると
どんなに辛いことがあっても
どんなに苦しいことがあっても
リンリンとした勇気が
体のなかに満ち溢れてくるのです
私はタンポポの種のように
どんな遠い処へも飛んでいって
その花言葉のように
幸せをまき散らしたいのです
この花の心をわたしの願いとして
一筋に生きてゆきたいのです